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平成25年10月25日号
国税不服審判所はこのほど、路線価の設定されていない道路のみに接する宅地を評価する場合において、当該道路に特定路線価が設定されているときは、当該特定路線価の評定に不合理と認められる特段の事情がない限り、当該道路と接続する路線に設定されている路線価を正面路線価として評価する方法よりも、当該特定路線価を正面路線として評価する方法が合理的であるとの裁決を行った。
今回の判断は、審判所が初めて明らかにしたものである。
請求人らは、相続により取得した各土地は、路線価が付されていない位置指定道路のみに接面しており、本件位置指定道路は、路線価の付された市道に接続しているところ、本件各土地の評価に当たっては、本件位置指定道路に設定された特定路線価ではなく、本件市道に付された路線価を正面路線価とすべきである旨主張する。
しかしながら、特定路線価を設定して評価する趣旨は、評価対象地が路線価の設定されていない道路のみに接している場合であっても、評価対象地の価額をその道路と状況が類似する付近の路線価が付された路線に接する宅地とのバランスを失することのないように評価しようとするものであって、このような趣旨からすると、特定路線価は、路線価の設定されていない道路に接続する路線及び当該道路の付近の路線に設定されている路線価を基にその道路の状況、評価しようとする宅地の所在する地区の別等を考慮して評定されるものであるから、その評定において不合理と認められる特段の事情がない限り、当該特定路線価に基づく評価方法は、路線価の設定されていない道路のみに接続する路線に設定された路線価を基に画地調整を行って評価するより合理的であると認められる。
本件特定路線価の評定についてみると、不合理とみられる特段の事情は見当たらないから、本件各土地の価額は、本件特定路線価を正面路線価として評価するのが相当である。
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