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期限未到来のデリバティブは考慮せず
審判所が贈与株式の評価で初判断!

平成25年9月17日号

国税不服審判所はこのほど、贈与された株式の純資産価額評価に当たり、期限未到来のデリバティブ取引に係る債権・債務の計上が認められるか否かを巡り争われた事案に関し、当該債権・債務を考慮することはできないとする初の判断を下した。

裁決要旨

請求人は、贈与を受けた本件株式の評価にあたって、財産評価基本通達185《純資産価額》に定める純資産価額方式の計算上、本件株式の発行会社である本件評価会社が行っている、いわゆるスワップ取引およびオプション取引のうち、直前期末現在において金利支払日または権利行使期日が未到来の取引に係る各取引額相当額を、本件評価会社の資産および負債に計上すべきである旨主張する。

しかしながら、純資産価額方式の計算上、「評価会社の各資産」とは、課税時期において現実に評価会社に帰属していると認められる金銭に見積もることができる具体的な経済価値を認識できる全てのものをいうと解され、また、「評価会社の各負債」とは、課税時期までに債務が成立し、その債務に基づいて具体的な給付をすべき原因となる事実が発生しているものをいうと解されるところ、本件各取引は、各金利支払日が到来して、または権利行使日にオプションが行使されて初めて、取得する財物の価格より対価の額が少なければ利益または純資産とし、その逆であれば損失又は負債として、個々の取引の経済的価値が認識されるものである。

本件各取引は、本件評価会社が取得する資産が米ドルであることから、金利支払日または権利行使期日が未到来の各取引についてその価値を認識しようとしても、その価値は、認識しようとした時点の為替レートに基づいて仮に決済または取引が成立した結果の理論値(予測値)としていわば抽象的に認識されるにとどまるほかなく、具体的な経済的価値を認識した、あるいは、確実な債務であるということはできないから、本件株式の純資産価額の計算上、本件未到来取引に係る各取引額相当額を「評価会社の各資産」または「評価会社の各負債」に計上することはできない。

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